真言宗智山派(しんごんしゅうちさんは)
開祖:
空海(弘法大師)
本尊:
大日如来
本山:
智積院(ちしゃくいん)
弘法大師空海を始祖とし、興教大師覚鑁を開祖とする
新義真言宗の一派。
太陽の光のように全てを照らす仏の叡智を説き、「
即身成仏(そくしんじょうぶつ)」つまり、現世のままの姿で仏となることを目指します。主な儀式には密教特有の「
灌頂(かんじょう)」や「
土砂加持(どしゃかじ)」などがあります。
宗祖:
弘法大師空海::平安時代に唐から密教(真言宗)を伝えた人物です。
中興の祖:興教大師覚鑁::高野山に大伝法院を建立し、
真言宗を興隆させ、根来山を開創しました。
総本山:
智積院::根来山が焼打ちに遭った後、学頭の玄宥が京都東山に智積院を再興し、後に全国の寺院が
智積院を中心に集まって真言宗智山派となりました。
特徴:
新義真言宗の流れを汲み、全国に約3000の寺院教会を擁する。
主な活動:仏道の実践、信仰心の育成、地域社会への貢献など.
大日如来ご本尊:宇宙のあらゆるものの根源の光であり、あらゆる存在を救う「叡智」を象徴しています。
即身成仏:
弘法大師の教えで、修行を長く積まなくても、その身そのままで「成仏」できるという考え方です。
代表的な寺院:
智積院の他に、大本山:
成田山新勝寺、
川崎大師平間寺、高尾山薬王院などが真言宗智山派の代表的な寺院として知られています.
真言宗智山派の歴史
真言宗智山派は、天正5年(1577年)に根来寺の能化職となった玄宥が、天正13年(1585年)の豊臣秀吉による紀州征伐で焼失した根来山
智積院を、慶長6年(1601年)に徳川家康の許可を得て寺領を拝受し復興させたことを端緒に創建されました。その後、
智積院は真言宗智山派の総本山として、全国の信徒の信仰の中心となっています.
- 仏壇の飾り方
本尊を最上段仏壇中央の位置に飾る
本尊の左側に「不動明王」を、右側に「弘法大師(空海)」を飾る
二段目に位牌を飾る
三段目に茶湯器・仏飯器・高月を飾る
最下段に花立・線香立て・火立て・線香差し・リンを飾る
- 真言宗で用いられる仏具は、自宅の場合は基本的に三具足(みつぐそく)を用います。
三具足というのは、花立・ローソク立て・香炉の3つで、それぞれ花供養、灯り供養、香り供養に使われます。
日々のお参りでは、他に仏飯器(ぶっぱんき)と茶湯器(ちゃとうき)を使って、浄水供養と飮食(おんじき)供養も行います。
正式に祀りたい時には、三具足の花立とローソク立てを2本ずつにし「五具足(ごぐそく)」という形で「花・灯・香」の供養をします。
その他にも、線香差しやマッチ消しなどの供養をサポートする仏具も使用します。
- 仏壇の向き:真言宗の場合は「本山中心説」を推奨しており、仏壇の前に座って礼拝するとき、拝む延長線上に宗派の総本山(金剛峯寺)がある方向に安置。
- 天台宗や真言宗、曹洞宗、日蓮宗などは、まだ魂が入っていない仏壇に故人とは別のものが入ってくるのを防ぐために、仏壇の扉は基本的に閉めておきます。朝、仏壇の扉を開けたら「今日も無事をお守りください」という気持ちを込めて、仏前でお祈りします。夕方は「穏やかに1日を終えられました」という感謝の気持ちを込め合掌し、扉を閉める。
焼香の仕方:真言宗では、3回焼香をするのが作法。 右手の親指・人差し指・中指の3本で抹香をつまんだら、左手を軽く添えて額の高さにおしいただき、香炉にくべることを3回繰り返します。
- 線香のあげかた:真言宗においては、3本に火をつけ、仏壇側に2本、手前側に1本立てるのが作法です。 ただし、四十九日までは作法が異なります。 故人の枕元には、1本の線香を立てましょう。 仏壇の場合は3本でもよいとされています。
- 真言宗で線香を3本立てるのは、仏教の「三宝」(仏・法・僧)に香りを捧げる意味合いと、仏様の身・口・意を表す「三密」に通じるためです。また、故人のご供養として「過去・現在・未来」の三つの時間軸に香りを捧げるという意味も含まれます。
- 真言宗でおりんを鳴らす回数は「2回」が一般的です。1回目は優しく、2回目は少し強めに叩くことで、綺麗な余韻を残しながら、仏様への慈悲を願い、仏様への帰依を約束するという意味が込められています。
- 真言宗では、墓石を水で清め、故人の喉を潤し、現世からの思いを届ける供養の意味を込めて墓に水をかける「水向け(みずむけ)」を行います。手桶と柄杓を使って静かに水を注ぎ、真言や念仏を唱えながら祈りを深めるのが作法です。
- お寺での参拝手順
境内に入る際:山門(寺院の入り口)に着いたら、帽子は脱ぎ、合掌して一礼します。
手水舎(てみずや)での作法:手水舎がある場合は、柄杓で水をすくい、左手、右手、口の順で清めます。
本堂へ進む:本堂の入り口で再度合掌し、一礼してから堂内へ進みます。
ご本尊にお供え:ご本尊の前で合掌と礼拝を行い、ろうそく、線香(またはお賽銭)をお供えし、読経や祈願をします。
最後に:祈願が終わったら、もう一度合掌と礼拝をして退出します。
- 主要な年忌法要の時期 十三仏(じゅうさんぶつ): 真言宗では、十三回忌までのそれぞれの年忌に十三仏が割り当てられ、故人が十三仏の導きを受けると考えられています。
- 不動明王(初七日):煩悩を焼き尽くし、迷いを断ち切る力で導いてくれる。
- 釈迦如来(二七日):説法によって誤った信仰を破り、正しい信仰へ導く。
- 文殊菩薩(三七日):分け隔てする愚かさを断ち切り、正しい判断を助ける智慧を授ける。
- 普賢菩薩(四七日):悟りを求める清らかな心と、悟りに至る実践行へ導く。
- 地蔵菩薩(五七日):あらゆる苦しみを受け止め、その苦しみに負けない力を授ける。
- 弥勒菩薩(六七日):すべてのものに対する慈しみの心を授ける。
- 薬師如来(七七日):心身の病苦を除き、苦しみや恐れを取り除いてくれる。
- 観音菩薩(百箇日):世の中を広く観察し、すべての苦しみを除く深い思いやりを授ける。
- 勢至菩薩(一周忌):我欲や執着を滅し、とらわれのない心を与える。
- 阿弥陀如来(三回忌):生死を離れた、安らかな心を授ける。
- 阿閦如来(七回忌):何事にも揺らがない心と、怒りを離れた安らかな心をもたらす。
- 大日如来(十三回忌):生命の尊さを知らせ、内にある清らかな心に気づかせてくれる。
- 虚空蔵菩薩(三十三回忌):福徳と智慧を授け、生命の根源に気づかせてくれる。
「弔い上げ」として、多くの場合はこの回忌で最後とされます。
「弔い上げ」以降の法要
三十三回忌を「弔い上げ」としつつも、その後も五十回忌、百回忌、百五十回忌など、長期間にわたって年忌法要を行うことがあります。
これらは「遠忌(えんき)」と呼ばれ、故人を長年にわたって供養することが信じられています。