天台真盛宗(てんだいしんせいしゅう)
戦国時代の僧・
真盛(しんせい)を宗祖とし、滋賀県大津市の
西教寺(さいきょうじ)を総本山とする天台系の宗派です。
戒律(規律)を重んじ、
不断念仏(たえず念仏を唱えること)を実践する「
戒称二門」を教えの特色とし、庶民の信仰を集めて広まりました。
歴史・関連: 戦国時代に急速に発展。明智光秀ゆかりの寺としても知られ、彼が復興に尽力した。
主な行事: 念仏を唱え続ける「
不断念仏」。葬儀では、天台密教の作法(光明供)や声明(しょうみょう)が用いられる。
別名・関連呼称: 戦前は「天台宗真盛派」と称していた。
天台真盛宗は、滋賀県を中心に全国に約400の末寺を持つ、歴史ある
天台宗の教団です。

掛軸は、中央に「
阿弥陀如来」、右脇に「
地蔵菩薩」、左脇に開祖「真盛上人」の三本一組が基本です。
- 真盛(しんせい、1443〜1495)は、室町時代中・後期の天台宗の僧であり、天台真盛宗の開祖です。比叡山で修行後、滋賀・坂本の西教寺を拠点に「戒律と念仏の融合(戒称一致)」を説き、荒廃した同寺を再興して、戦国大名から民衆まで広く帰依を集めました。慈摂大師、円戒国師とも称されます。
- 不断念仏(ふだんねんぶつ)とは、特定の期間、昼夜問わず途切れることなく「南無阿弥陀仏」の念仏を唱え続ける修行・法要のことです。複数人で交代しながら、長期間(数日〜数週間)念仏を相続するのが特徴で、浄土教における「常行三昧」や、法然の「別時念仏」に由来します。
- 戒称二門(かいしょうにもん)とは、室町時代に真盛(しんせい)が再興した天台真盛宗の根本教義で、戒律の厳守(戒)と称名念仏の励行(称)の二つを同時に行うこと(双修)を指します。自らを戒めて正しく生き、阿弥陀仏の慈悲に感謝して念仏を唱える、実践的な修行法です。
- 称名念仏(しょうみょうねんぶつ)とは、阿弥陀仏の慈悲を信じ、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」という名号を声に出して唱える(口称)修行のことで、主に浄土系仏教(浄土宗・浄土真宗など)における根幹的な信仰実践です。自らの修行で悟りを開くのではなく、阿弥陀仏の救いを信じて念仏を称えることで、死後に極楽浄土へ往生(救済)できるとされています。