正法山 妙心寺(しょうぼうざん みょうしんじ)
臨済宗妙心寺派の大本山であり、日本最大級の規模を誇る禅寺です。
●妙心寺の歴史
・開創:1337年(建武4年)、第95代の花園法皇が自らの離宮を禅寺に改めたのが始まりです。
・開山(初代住職):法皇に深く信頼されていた高僧・関山慧玄(かんざんえげん)が迎えられました。
・林下の代表:室町幕府の庇護・統制下にあった「五山(天龍寺や相国寺など)」とは一線を画し、在野で厳しい修行を重んじる「林下(りんか)」の代表格として独自の禅風を守り抜きました。
・再興と発展:応仁の乱で一度は全焼したものの、細川勝元・政元大名親子などの援助によって復興。のちに豊臣秀吉や徳川家康、多くの諸大名が帰依したことで、全国に末寺を持つ一大宗派へと発展しました。
【見どころ】
・法堂(はっとう)の雲龍図:鏡天井に描かれた巨大な「雲龍図」は、江戸時代の絵師・狩野探幽(かのうたんゆう)が8年を費やして描いた傑作です。見る角度によって、龍が昇っているようにも下りているようにも見え、どこから見ても目が合うことから「八方睨みの龍」と呼ばれています。が描かれています。
・国宝・妙心寺梵鐘(ぼんしょう)698年(文武天皇2年)に鋳造された、日本最古の紀年銘(製造年が刻まれた)の鐘です。吉田兼好の『徒然草』にも「黄鐘調(おうしきちょう)の鐘」としてその美しい音色が讃えられています。
・明智風呂(あけちぶろ)明智光秀の叔父にあたる密宗和尚が、光秀の菩提(供養)を弔うために建立したと伝わる蒸し風呂(サウナのような形式)の浴室です。
・46の塔頭(たっちゅう)寺院周囲を囲む46の小寺院のうち、通年公開されている「退蔵院(たいぞういん)」の枯山水庭園や、「桂春院(けいしゅんいん)」の瑞々しい苔庭などは、静かに禅の庭を楽しめる名所として知られています。
・退蔵院:国宝の「瓢鮎図(ひょうねんず)(模本)」や史跡名勝になっている枯山水庭園の「元信の庭」、四季折々の景色が楽しめる池泉回遊式庭園「余香苑(よこうえん)」などがあります